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インプラント治療「フラップレス手術」とは

フラップレス手術とは、歯茎を切らない手術法。出血が少なく、インプラント手術後の腫れや痛みを抑えられるため、患者さんの負担も軽くなります。また、切開や剥離、縫合を省くことができるので、手術時間も短いのが特長です。

フラップレス手術のメリットデメリット

メリット

術後の腫れや痛みが少ない

インプラント治療の痛みの原因は、切開の痛み・骨を増やすための手術による痛み・抜歯をするときの痛みです。フラップレス手術は歯茎を切開しないので、出血することがほとんどなく、抜歯による痛みはありません。手術中は麻酔を行うため痛みはありませんが、術後数日は痛みが続きます。痛みがある場合は、痛み止めが傷口の消毒をするので、痛みは軽減されるでしょう。骨の周りの筋肉や脂肪組織をほとんど傷つけず、傷口も小さいので細菌の侵入を防ぐことができます。

デメリット

歯科医師の確かな経験と技術が必要

フラップレス手術は歯茎から直接インプラント体を埋め込むので、誰にでもできる手術ではありません。通常のインプラント手術は骨の形や状態や埋め込む位置を確認し、適切な位置にインプラントを埋め込みます。フラップレス手術は切開しないので、骨の形や状態を確かめることができないため、執刀を行う医師の経験と技術が必要なのです。手術を受ける際は、フラップレス手術に対応している歯科クリックを選びましょう。

フラップレス手術が受けられるのは、口腔内の状態が良く、骨の幅が広く、高さが十分にあること。この条件を満たしていないと手術は難しいでしょう。

手術の流れ

フラップレス手術の症例

70代女性のフラップレス手術の症例についてご紹介します。

女性には、咀嚼障害と悪性リンパ腫の既往歴があり、上あごに総義歯を装着、下あごは連結した不適合な被せ物が装着されていました。下あごのX線検査を実施したところ、保存はできないことが分かりすべて抜歯。これにより、上下とも自分の歯を失ったことになります。

女性は高齢で既往歴もあり、体力が低下しているため、短い手術時間で確実にインプラントを埋め込む必要があります。上あごは、総入れ歯をインプラントで固定する治療法「インプラントオーバーデンチャー」を、下あごはフラップレス手術を行いました。

術後の食事指導と総入れ歯の使用により、早期に通常の生活を取り戻すことができたようです。インプラント手術を実施して6年後、周辺組織に異常は認められていませんでした。高齢の患者さんにインプラント手術を行う場合、歯科医師は患者さんの特徴を十分に把握したうえで安全で確実な手術が求められています。

参照元URL:高齢患者の歯科インプラント治療における考慮│日本口腔インプラント誌

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