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ジンヴィは、アメリカのコロラド州に本社を置く、医療材料メーカーです。歯科インプラントも製造していて、日本での取り扱いは、ジンヴィ・ジャパン合同会社 (旧社名:ジンマー・バイオメット・デンタル合同会社)がおこなっています。
T3インプラントとは、T3という特殊な表面性状を持ったインプラント体のことです。インプラント体において表面性状は非常に重要で、顎骨とインプラント体の強固な結合(オッセオインテグレーション)の獲得にも関与しています。このインプラント体に施されたT3 ハイブリッド・サーフェイスは、マクロ、ミクロレベルで加工された複雑な表面性状を実現しており、従来型の表面性状に比べ治癒段階を通じて高い骨結合力を示したとするデータがあります。
オッセオタイトの表面性状については、骨質の悪い場合における接触性骨形成の増加の有用性に関しての報告があります。つまり、オッセオインテグレーションを促進することがその報告で証明されているのです。また、ヒトにおける組織学的研究において、オッセオタイト表面は機械研磨表面と比べ、骨とインプラントの接触が高いと報告されています。安全性については、機械研磨表面と比べインプラント周囲炎の発生リスクは上昇しないことが報告されています。
スプラインツイストシリーズは、インプラント体と人工歯をつなぐアバットメント部分の嵌合にあります。「スプライン」という独自の構造によって、嵌合部の突出した6つのタインとアバットメント内側に形成された6つのスロットが嵌合し、高い維持力を発揮するものです。この構造により、維持力と同時に抵抗力も生まれるのです。また、インプラント体の表面性状にはハイドロキシアパタイトコーティングを実施。骨との界面にカルシウムが沈着することで、強固な結合が確認されています。
ジンヴィは、歯科のほか脊椎外科領域においてもインプラント製品や手術機器などを製造しているメーカーです。また、デジタル技術を活用した治療管理ソリューションなども提供しています。もともとはジンマーバイオメット社でしたが、2022年に分社化して設立された企業です。歯科領域のデジタルソリューションとしては、CTデータを直接読み込み、3次元画像でインプラント埋入位置などをシミレーションできるソフト「3Dナビゲーション」を提供。ナビゲートシステムにも連動して、サージカルガイド(手術補助器具)も製作しています。また、近年注目されている3Dデジタル印象が取れる口腔内スキャナー「アイテロ」も同社の製品です。
インプラント治療ではどのメーカーのインプラント製品を使用するかも重要な情報です。今回のジンヴィでは、嵌合部が特殊であったり、オッセオインテグレーションが得られやすかったりする特徴があります。インプラント治療の前には、どのメーカーの製品を使用するのかを確認して、その特徴などを詳しく説明を受けるようにしましょう。
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