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インプラント治療の1回法とは、歯肉を切開しインプラントを埋め込むまで手術を1回だけ行う治療法です。インプラントを取り付ける土台(アバットメント)の一部を露出させた状態で、あごの骨とインプラントが結合するまで数か月待ちます。結合したら、アバットメントに人工の被せ物を装着して終了です。
1回法のメリットは、歯肉を切開する外科手術が1回だけなので、患者さんの身体の負担が軽減されることです。インプラントの手術を行ってから被せ物を取り付けるまでの期間や治療回数が短い、使用する部品が2回法よりも少なく構造も簡単なので、治療にかかる費用を抑えることができます。
アバットメントの一部が露出した状態のまま、あごの骨とインプラントがくっつくまで数か月治癒期間を設けるため、細菌に感染するリスクが高いのがデメリットです。また、インプラントを埋め込むあごの骨の量が少ないと、アバットメントの調整が難しくなります。インプラントとアバットメントがつながっている「1ピース型」を使用した場合、アバットメントに何らかの不具合が生じると、アバットメントだけではなくインプラントも治療しなければなりません。1回法の手術を受ける患者さんの条件は、インプラントを埋め込むあごの骨の量や硬さが十分あり、歯茎の状態が良いことです。
平均54歳の男女9名にジルコニア製インプラントを使用し、1回法手術を行った後のインプラント周辺組織の状態について調査した結果をご紹介します。
調査したのは、手術を行ってから1~2年後。調査を実施した結果、インプラント全使用数15本中11本の歯が生存していました。残り4本のうち2本は5か月経過後、インプラント体を装着しましたが、インプラント周辺のぐらつきや租借時の痛みが認められたので、インプラント体を装着して4か月で除去しました。
残りの2本については、インプラント体を装着後、患者さんと連絡が取れなくなってしまったため、確認は取れていません。
生存していた11本のうち4本にぐらつきがあり、チタンと骨は結合されていますが、維持はできていませんでした。維持できなかった理由としては、インプラント体を装着した後の経過期間が十分ではなかった可能性があるようです。しかし、生存していたすべてのインプラントにおいて、周辺組織の赤み・腫れといった炎症や、インプラント体の破損も認めらなかったので、口腔内の健康は維持されていたのではないでしょうか。
参照元URL:
1回法ジルコニアインプラントの臨床応用│広大歯誌
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